糖尿病 | Preventive medicine

日本人は体質的に糖尿病になりやすく、40歳以上の5人に1人は糖尿病かその予備軍と言われています。

糖尿病とは？

私達が食事などでとった糖分は、「ブドウ糖」として吸収され、血液に混じって全身を巡ります。

この血液中のブドウ糖を「血糖」と言います。
ブドウ糖は全身をめぐりながら、各部の細胞に取り込まれエネルギー源になりますが、
そのためには膵臓から分泌される「インスリン」というホルモンの働きが必要です。

細胞一つ一つには鍵穴があって、インスリンという鍵で細胞の扉が開き、ブドウ糖がどんどんと取り込まれると考えて下さい。

食後などに血糖値が上がると、普通は必要なインスリンがすばやく分泌され、ブドウ糖が細胞内取り込まれます。

ところが、鍵であるインスリンの量が足りなかったり、量が足りていても鍵穴が壊れていたりしてうまく差し込めないと、　血液中には細胞に取り込まれないブドウ糖が増えてきます。

これを「高血糖」といい、その状態が持続するのが【糖尿病】です。

糖尿病は、主に「1型」と「2型」に分けられ、95%は2型が占めています。

2型は、インスリンは出ているものの、
① 量が少ない、または出方が遅い(インスリン分泌障害)
② 量は十分だが細胞の反応が悪くてうまく働かない(インスリン抵抗性)

これらが原因です。

一方、1型は何らかの原因でインスリン分泌する細胞が壊れたために起こるもので、
インスリンの分泌量はゼロに近く、注射によって補わなければなりません。
遺伝的要素を持つ人に起こりやすいですが、必ず起こるわけではなく、
そこに過食、運動不足、肥満などの生活習慣が加わって発症します。

現在、糖尿病の総患者数は、約330万人で、男性だけでなく女性もかかる生活習慣病です。
予備軍と合わせると約2000万人と言われています。
また、怖いのは、総患者数のうち、
3分の2にあたる人達は、治療を受けずに放置している人もいてるのです。

糖尿病の怖いのは、放置していると、知らぬままに数々の合併症が進むことです。

その代表は、三大合併症と言われる
・糖尿病性網膜症
・糖尿病性腎症
・糖尿病性抹消神経障害

が、あげられます。

合併症が進んでしまうと、日常生活が普通に過ごせなくなくなります。
目が見えなくなったり、抹消神経が壊死して足等を切断したり、腎症になると人工透析をするなど、
一生元の生活には戻れないまま、生きていくことになります。

それ以外にも、それが引き金となって
・脳梗塞
・狭心症
・心筋梗塞
　→これらの原因になる動脈硬化は、糖尿病の予備軍や初期の段階から進む

その他、
・肺炎や肺結核
・排尿障害
・インポテンツ
・水虫、カンジダ症

などを引き起こします。
ほんとうに怖い病気です。

恐ろしい事に、初期段階では自覚症状が全くなく、糖尿病はご自身の生活習慣によって、
ジワジワ進行します。

そうならないためには、生活習慣の見直し。これが全てです。
・お酒
・喫煙
・甘い物や悪い油
・運動不足
これらは、血管や血液を汚し、細胞の栄養不足を引き起こします。

あなたの栄養状態は大丈夫ですか？
毎日の朝昼晩の食事は、あなたの人生の豊かさそのものに繋がります。

また、毎年健康診断や血液検査は受けていますか？

あなた自身や家族の健康を是非見直すきっかけになればと思います。