糖質依存症

予防医学

お腹が空いていないのに甘い物が欲しくなり、ついついお菓子に手を出してしまう。

身の回りに甘い物がないとイライラして落ち着かない。

こうした糖質にハマってやめられない状態は
糖質依存症です。

糖質とは?

糖質には、
食物繊維を含む「炭水化物」
食物繊維を除いたでんぷんなどの「糖質」
さらにはブドウ糖や砂糖などの「糖類」

という3つの分類があり、

甘い物の正体は「糖類」に当たり
中でも最も身近な物が砂糖である。

つまり、
糖質依存症=砂糖依存症

なぜ砂糖にハマってしまうのか?

それは、飢餓の歴史が砂糖を好む本能を育んだと言われる。

砂糖の主成分であるショ糖は、
ブドウ糖と果糖という単純糖質が2つ繫がった物で、非常に消化吸収が速く、ほとんど消化システムを必要とせずに速やかに体に吸収されて血糖値が上昇する。

飢餓の時代、砂糖は極めて効率的なエネルギー源だったので、長き飢餓環境で本能的に甘い物を求める脳の回路が作られたと考えられる。

明治以降、精糖技術が進んで貴重な砂糖が大量に摂取できるようになり、砂糖依存症が蔓延することになった。

血糖値スパイクに気をつけて

忙しくて食事のタイミングを逃し、午後2時過ぎにようやくドーナツにありついた…
は、いいけれど

あれ?
とても体がだるく、眠くなってきた〜?

これは、糖質依存による血糖値スパイクに陥っている可能性が高い。

空腹状態でいきなり甘い物を口にすると、
一気に血糖値が跳ね上がる。
おそらく血糖値140mg/dl以上の食後高血糖のレベルに達しているはず。

これに対処すべくインスリンがドバドバ出て、今度は一気に低血糖となる。
これが【血糖値スパイク】

低血糖状態は命に関わる一大事。
なので、再び手っ取り早いエネルギー源となる砂糖が欲しくなる。

眠気醒ましにタピオカミルクティー??
そして血糖値スパイクの悪循環へ。

また、砂糖依存症は飢餓を避けるという生命維持の本能だけでなく、仕事や失恋などのストレスによっても陥りやすいと考えられている。

砂糖=「マイルドドラッグ」

甘い物を食べて幸せ…(2ハート)
しばらくすると体がだるくなって集中力が低下

再び甘い物を飲んでハイな気分(2ハート)

この状態、何かに似ている……
そうまさに、薬物依存の状態?

人も動物も「快感!」という感覚を得ることが行動のモチベーションとなる。

快感を感じるのは脳内の「報酬系」と呼ばれる神経で、主にドーパミンという神経伝達物質の作用で快感が生じる。

薬物は報酬系神経を活性化させ、ドーパミンの分泌を促す。
砂糖の甘味もこれと同様の作用をもたらすことが分かっている。

更に、砂糖の甘味は脳内麻薬と呼ばれる

B-エンドルフィン

の分泌にも関わっており、
これが砂糖が「マイルドドラッグ」と呼ばれる理由である。

依存の程度は薬物に比べて低く、禁断症状も弱いため、もちろん法に触れるレベルではない。

とはいえ、依存度が進行すれば深刻な病気のリスクを招く事になるので用心せよ。

糖質依存症はもはや単なる甘党、などと言ってはいられないある種の病気(たらりー)

度が過ぎれば健康障害に陥る可能性が高いのである。

糖質依存は緩慢な自殺行為

★糖質の代謝に関わるビタミンB1が圧倒的に不足する
→疲労感や抑うつ症状が現れる

★インスリンの過剰分泌でインスリンの効きが悪くなる
→糖尿病のリスクが高まる

★摂取エネルギーの増加で肥満になる
→メタボ関連の病気や脂肪肝、婦人科系の病気、大腸癌や子宮癌などに陥る危険性もある

★血糖値スパイクの際に生じる活性酸素によって血管や細胞が繰り返し傷つけられる
→動脈硬化が促される

糖質依存こそ緩慢な自殺なのである。

対策

・甘いものを身の回りに置かない
・スーパーやコンビニに行くときは、あらかじめ何を買うか決めてから行く
・コーヒーや紅茶に砂糖を入れない
・清涼飲料水の代わりに水やお茶を飲む
・間食は原則的にしない
・どうしても間食をするときはナッツ類、ドライフルーツ、イモ類などを
・過激なダイエットはしない
・適度な運動をする
・甘い物をやめる事を周囲に宣言する
・体重を毎日計る
・夜更かしをしない

また、血糖値の吸収をコントロールしてくれるサプリや、満腹中枢にアプローチしてくれるサプリ等も、効果的な物であればオススメである

脱!糖質依存!

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